

こちらは、白亜紀の北アフリカに君臨した水辺の覇者、スピノサウルスの歯化石です。歯は、現生のワニに似た円錐形をしており、滑りやすい獲物を捕らえるのに特化した形状です。

表面を縦に走る細かな筋、縦条が確認できます。これはスピノサウルス科の歯に見られる典型的な特徴です。他の獣脚類恐竜に見られる「切る」ためのステーキナイフ状の歯(鋸歯)とは異なり、獲物を「突き刺して逃がさない」ことに特化した進化の形です。表面のエナメル質の光沢も見られます。

スピノサウルスの主な生息地は、現在のモロッコ(ケムケム層)やエジプト(バハリヤ層)に広がる広大なデルタ地帯や河川システムでした。一般に流通している化石の多くはケムケム由来です。巨大な河川、マングローブのような湿地、ラグーン(潟湖)、そして潮だまりが複雑に入り組んでおり、現在よりも温暖で湿潤な熱帯・亜熱帯気候だったと考えられています。陸地よりも水中に適応した身体(高密度の骨、パドルのような尾など)を使い、深い川や入り江を生活の拠点にし、魚類や水辺に現れた恐竜などを捕食していたと考えられています。

円錐形のボリュームある形にご注目ください。スピノサウルスの歯化石はミドルセクション(中央部)でも厚みを失わず、先端にかけて鋭く締まる形をしています。獲物を逃さないための、いかにも頑強そうな造形が特徴です。

スピノサウルスは約1億年前から約9400万年前(セノマニアン期末)まで生息していましたが、その後絶滅したと考えられています。絶滅理由は定かではありませんが、一つの可能性として、セノマニアン期末に起こった地球規模での海面上昇が挙げられます。スピノサウルスの生活拠点であった「広大な河川のデルタ地帯(河口域)」が海の底へと沈んでしまった可能性があるのです。

基部の断面を撮影しました。内部は堆積した砂や鉱物に置き換わっています。

外弧に沿って約43ミリです。

100円硬貨との比較です。恐竜の歯のファーストコレクションにいかがでしょうか。

デルタ地域で魚を捕えたスピノサウルスの想像復元図です。


価格:
商品ID:di1826
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Morocco
サイズ:ロングカーブ計測4.3cm
商品説明:恐竜の歯化石のファーストコレクションにおすすめ……スピノサウルス(Spinosaurus)の歯化石
この商品は売却済みです。
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