

こちらは白亜紀最末期の北米に生息していた恐竜、テスケロサウルスの尾椎骨(びついこつ)化石です。標本中央が緩やかにくびれた「砂時計型」のフォルムが目を引きます。属名は「驚くべきトカゲ」を意味しますが、種小名のネグレクタスには「無視された」という特異な意味があります。これは発見後、長らく博物館の片隅で未調査のまま保管されていたというエピソードに由来します。
こうした学名の背景を知るのも古生物学の醍醐味です。例えば、鎧竜の「ズール・クルリヴァスタトル」は、映画『ゴーストバスターズ』の怪物にちなんだ属名と、「すねを破壊するもの」を意味する種小名を持ち、尾のハンマーで敵を迎え撃つ姿を彷彿とさせます。

表面には極めて緻密なディテールが保存されています。かつて血管や神経が通っていた微細な孔が、数千万年の時を経てもなお生々しく残っています。産地であるヘルクリーク層は、ティラノサウルスやトリケラトプスが闊歩した恐竜時代終焉の地。テスケロサウルスは多様な恐竜たちと共に、この肥沃な大地にニッチ(生態的地位)を築いていました。

裏面をご覧ください。中央にクラック(割れ)が見られますが、化石化の過程で生じたもので、現在は安定した状態です。樹脂等で補填するよりも、この自然な風合いを活かした「ありのままの質感」を楽しんでいただければと思います。

テスケロサウルスは非常に優れた運動能力を持つ草食恐竜で、後肢で大地を蹴り、すばやく走ることができたと考えられています。体は決して大きくはありませんでしたが、がっしりとした脚と長い尾を備えており、尾は走行時に体のバランスを取る重要な役割を果たしていたと考えられています。

関節面のクローズアップです。中心部がわずかに凹んでおり、隣り合う骨とスムーズに接していた構造がよく分かります。こうした骨がいくつも繋がり、一本のしなやかな尾を形成していました。

最大長は約36mmです。

100円硬貨との比較画像です。白亜紀末期の北米を駆け抜けたテスケロサウルス・ネグレクタスの尾椎(びつい)化石です。

白亜紀末期の北米における植物食恐竜、テスケロサウルスの想像復元図です。彼らは発達した嗅覚で地中の根や塊茎を探し当て、糧にしていたという説があります。最大の脅威であったティラノサウルスの成体や、俊敏な幼体、小型獣脚類から逃れるため、角や鎧を持たない彼らは、優れた運動能力を武器に生き抜いていたと考えられています。

価格:
商品ID:di1791
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Hell Creek Formation, Dawson County, Montana, U.S.A.
サイズ:3.6cm×3.1cm×厚2.8cm
商品説明:白亜紀最末期ヘルクリーク層産、テスケロサウルス(Thescelosaurus neglectus)の尾椎骨化石
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