今や年々希少になっている、カルカロドントサウルスの歯の化石をご紹介します。10年くらい前までは、比較的上質な化石がマーケットに出回っていたのですが、最近ではほぼ見かけなくなりました。こちらは、そのオールドコレクションの一つです。エナメル質には艶があり、鮮やかなブラウンの色調を呈しています。
カルカロドントサウルスといえば、約1億年前の北アフリカに君臨していた、食物連鎖の頂点に立つ生物。史上最大級の獣脚類恐竜として知られ、成長すると12メートルを超えたとも言われる、真の巨大恐竜です。
その歯は非常に特徴的で、鋭いナイフのような形状をしています。すなわち、扁平かつ幅広で、獲物を切るために進化したような鋭いラインが見られます。ティラノサウルス・レックスのように骨まで砕くのではなく、肉を切り裂くことに特化した歯だと言われています。
「カルカロドントサウルス」という名前は、「サメのような歯を持つトカゲ(恐竜)」という意味で、この歯形がその名の由来となっています。
ご覧のように、両面ともに好条件で保存されています。
カルカロドントサウルスの化石は、北アフリカのみで発見されています。1924年にアルジェリアのサハラ砂漠で2本の歯の化石が発見されて以来、重要な化石の喪失などもあり、なかなか研究が進みませんでしたが、1995年にモロッコのケムケム層から新たな頭骨が発見され、新たな基準標本として認定されて以降、再び研究が活発化し、さまざまなことが明らかになってきました。
頭骨の大きさは約1.6メートルにも達し、北米白亜紀末期のティラノサウルス・レックスと同等のサイズを誇ります。体の構造は全体的にスリムで軽量であり、その点ではティラノサウルス・レックスとは異なり、ギガノトサウルスやマプサウルスに似ていると言われています。
ひとつの顎には62本の歯が生えていました。下顎に30本、上顎に24本、さらに前上顎骨に8本。歯は前述のように非常に鋭く扁平で、ナイフのような形状をしており、表面のエナメル質には細かなシワがよく見られます。
ご覧のように、エナメル質には、ナチュラルな標本ならではの細かなパターンが、緻密に保存されています。
また、縁部には鋭い鋸歯(きょし。セレーションともいいます)が残されており、まさにステーキナイフのようです。獲物を切るために進化したことが、よくわかりますね。
断面を撮影しました。「ナイフのよう」と言われる理由が、断面からもよく分かります。左右の稜線は鋭く尖っており、「噛み潰す」のではなく、「切る」ことに特化していることがはっきりと見て取れます。
写真の下辺に沿って計測すると、約41ミリです。
100円玉との比較です。約1億年前の北アフリカの雄、食物連鎖の頂点に君臨していたカルカロドントサウルスの上質な歯の化石です。
価格:¥24,800
商品ID:di1694
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Kem Kem basin, Morocco
サイズ:ロングカーブ計測4.1cm 周長5.1cm
商品説明:美品!約1億年前の、北アフリカの雄、食物連鎖の頂点に君臨していた、カルカロドントサウルス(Carcharodontosaurus)の上質の歯化石
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