

こちらは古生代デボン紀の海に生息していた、アカストイド科の三葉虫「コルトラネイア」の化石です。非常に装飾的な三葉虫で、縁部には派手なフリルが備わっています。そして、このコルトラネイア最大の特徴は、その「出目金」三葉虫とも称される大きな目です。ご覧のようにバックショットからも、複眼を確認できるほどのサイズがあります。

こちらは真上から撮影した1枚。体躯とは不釣り合いなほど巨大な複眼が見えますね。

その複眼をクローズアップしました。体躯に比べてあまりにも大きなこの複眼の使いみちは何だったのでしょうか。一説によると、この巨大な複眼は、広い視野を確保し、捕食者や周囲の動きをいち早く察知するための適応だったとされています。冒頭の写真でもそうでしたが、後ろからも複眼が見えるということは、コルトラネイア自身も裏側、そして上方も見えていたことになります。
また、コルトラネイアの複眼は小さなレンズをいくつも備えており、縦列に13個から14個もあったと言われています。それぞれが動く物体を捉え、天敵の位置を正確に捉えることができたのでしょう。近縁のErbenochileに関する論文では、水平面では、ほぼ360度見渡せたという説があります。

複眼を更にクローズアップしました。レンズ一点ずつ見事な状態で保存されています。コルトラネイアの標本で、ここまで好状態のものはそう多くはありません。
コルトラネイアが繁栄したデボン紀は「魚の時代」と言われるほど、顎を持つ魚類、板皮類、初期のサメ類などが多様化した時代です。古生代の捕食に関する Brett & Walker のレビューでは、デボン紀に顎口類が急速に放散し、装甲を持つ底生生物に対する捕食圧が強まったこと、さらに三葉虫の外骨格にも噛み跡や剥離痕が見られ、その頻度がデボン紀に増えると述べられています。そうした厳しさを増す外環境に適応した結果が、この非常に大きな複眼なのでしょう。

コルトラネイアの尾部には、大きなフリル状の構造が見られます。海底の柔らかな砂地で体を安定させる役割や、外敵に対する防御の役割があった可能性があります。

尾部(ピジジウム)の縁に並ぶ鋭い棘(トゲ)の配列がほぼ完全な状態で保存されています。

右サイド(反対側)の複眼も潰れることなく、美しいタワー状の曲面を維持しています。海底の隆起を乗り越えるようなダイナミックなポーズも、この標本に躍動感を与えています。

この左目の複眼は特に素晴らしく、ここまで寄っても、ほぼ完璧と言って良い状態を維持していることが分かります。肉眼で見ると、なお整然と美しく見えます。

正面から撮影しました。複眼は左右に大きく開いており、いかにも視野が広そうに見えます。どこか少し怒っているようにも見えるユーモラスな造形です。コルトラネイアらしさが120%表現されたアングルですね。

標本の裏面です。平らになるよう綺麗にカットされており、展示する際にグラつくことなく、安定します。

真横から撮影しました。コルトラネイアを母岩がしっかり支えています。

母岩含め約7センチ、コルトラネイアの本体カーブに沿った計測で約56ミリです。

100円硬貨との比較。左右対称性(シンメトリー)はほぼ完璧です。またシンボリックな部位である複眼が見事に保存されており、これぞコルトラネイアというべき風格が最大の魅力です。

価格:
商品ID:tr1409
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Morocco
サイズ:本体カーブ計測5.6cm 母岩含め全体7cm×6.1cm×厚3.8cm
商品説明:シンボル部位「複眼」の素晴らしい保存状態にご注目!出目金三葉虫こと、コルトラネイア(Coltraneia)
この商品は売却済みです。
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