

こちらは、とりわけ大きな頭鞍部で知られる、モロッコ・デボン紀層から採集された三葉虫、リードプスです。

大きな頭鞍部は、ファコプス類の三葉虫に共通する特徴の一つですが、リードプスはその中でも、特に大きな頭鞍部を持っています。

体節には柔軟性があり、ブルドーザーのキャタピラーのように地形に合わせて体を曲げることができました。三葉虫の化石として残るのは、この黒い外殻(クチクラ)の部分のみですが、裏側には軟体部が収まっていたと考えられています。現生のシャコのように多数の脚を備えていた可能性があり、海底を歩行していたかどうかまでは断定できませんが、本標本からは、まさに移動の瞬間を切り取ったかのような躍動感が感じられます。

頭鞍部が前方に突き出しており、母岩との色の対比もあって、より印象的に感じられます。

保存状態はとても良好です。モロッコの専門工房のプリパーレーターによって丁寧に仕上げられています。

左目を撮影しました。複眼のレンズが残存している箇所があります。

側棘は折り重なるように配置されています。ファコプス類の三葉虫の多くは中央軸が盛り上がり、立体的な体躯をしています。

上方から撮影しました。大きな頭鞍部、側部についた大きな眼を見れば、ひと目で、リードプスと分かります。

リードプスの産地は、大きく2箇所です。一つはこちらの標本の産地でもあるモロッコ・アンチアトラス山脈のデボン紀層、もう一つは米国オクラホマ州産です。

リードプスは頬棘の発達が弱いので、余計に、頭鞍部(グラベラ)が目立ちます。

体節は明瞭な肋が見られ、節立っています。また、状態の良い標本では、小さな凹凸が至るところで観察できます。

裏面です。ほぼ平らにカットされており、平置き時にぐらつきません。

本体のカーブ計測で約66ミリです。

100円硬貨と比較しても、存在感のあるサイズです。リードプスとしては平均的な大きさです。

価格:¥15,000
商品ID:tr1385
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Mrakeb,Morocco
サイズ:三葉虫本体カーブ計測6.6cm 母岩含め全体7.9cm×7.2cm×高3.9cm
商品説明:この頭鞍部(グラベラ)を見れば一目でそれと分かる、個性的な三葉虫、リードプス(Reedops)
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