

こちらはモロッコ・デボン紀層から産出した三葉虫、ホラルドプスの上質個体です。幅広い体躯に長い頬棘、そして何と言っても尾部を中心に伸びる美しいフリル(側棘)が魅力です。

ご覧の通り、通常品とは一線を画す極めて状態の良い標本で、全体形状はもちろん、細部の保存も驚くほど良好です。モロッコの専門工房で腕を磨いた熟練プリパレーターの技術が随所に見て取れます。

皺の寄った頭鞍部。大きな複眼が左右に開いて配置されていることが分かります。視野が広く、視力も優れていたのでしょう。

胸部体節は約10個から11個。他の属と比べて若干多めで、ホラルドプス特有の「節だった」印象はここらへんから来ているのでしょう。

そして、最大の特徴とも言って良い、尾部のフリル(側棘)。先端まで完璧にクリーニングされています。

長い頬棘と大きな複眼が上から見ると余計に目立ちますね。

左眼をクローズアップしました。多数の小さなレンズが集まり、ホラルドプス特有の大きな複眼を形成しています。複眼は、各レンズが独立して対象を捉えるため、素早く動く物体を察知するのに優れた構造です。高速で飛ぶ現生の昆虫にも見られる、進化上の洗練された仕組みです。

反対側の複眼にも、左側ほどではないもののレンズが確認できます。上方へ大きく突き出した迫力ある眼が、いかにもホラルドプスらしい印象を与えます。

正面から撮影しました。ホラルドプスは頭鞍部がさほど大きくなく、また中央軸も盛り上がりも小さめです。それゆえ、比較的平板な印象を受ける三葉虫です。

裏面はほぼ平らにカットされていますので、平置き時に安定します。

側面から撮影しました。母岩は十分に厚みがあり本体をしっかり支えています。

約10センチ弱の母岩の上に、背周り約79ミリのホラルドプスが乗っています。

100円硬貨との比較です。幅広の体型と緻密な胸部体節が際立つ、ホラルドプスの上質個体です。頬棘・複眼・フリルといった象徴的な部位も、いずれも良好に保存されています。

価格:
商品ID:tr1378
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Djebel Oufaten, Morocco
サイズ:本体カーブ計測7.9cm 母岩含め全体9.7cm×6cm×高5.2cm
商品説明:頬棘、複眼、フリルなど、シンボル部位がしっかりと保存!ワイドで存在感ある、モロッコ産三葉虫、ホラルドプス(Hollardops)の上質個体
この商品は売却済みです。
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