

こちらは、モロッコ産デボン紀の三葉虫、クロタロセファルス・ギブスの標本です。注目すべきは、メイン個体の下に重なるように見える頭鞍部。こちらも同属のクロタロセファルスと考えられています。二体が折り重なって産状のまま残る、非常に興味深い標本です。

こちら側からみると一体のみ。前方に突き出した大きな頭鞍部とキャタピラーのような胸部体節が特徴的な人気三葉虫です。

頭部と胸部が一定の角度を保った、非常に躍動感のあるポーズです。当時、この関節が大きく開いた状態で化石化したと考えられます。また胸部体節からはフリル(側棘)が左右に伸び、種の特徴がよく分かる造形です。

上部から撮影した一枚。完全ではありませんが、かなりしっかりとしたエンロール姿勢(防御姿勢)を取っています。デボン紀の三葉虫、とくにファコプス類では丸まった個体が多く見つかりますが、クロタロセファルスでここまで姿勢が確認できる例は多くありません。

大きな頭鞍部に小さな眼。

クロタロセファルスは眼の小さな三葉虫です。視覚はあまり発達していなかったのかもしれません。

側棘(フリル)も丁寧にクリーニングされています。

尾部のフリルも妥協なく、クリーニングされています。

冒頭でご覧いただいた二体目の三葉虫標本です。大きな頭鞍部の側部に小さな眼が確認できることから、十中八九クロタロセファルスと判断できます。同じ地点に流れ着いて堆積したのか、あるいは群れで行動していたのか……想像をかき立てる産状です。

裏面は丁寧にフラット化されていますので、平置き時の安定感は抜群です。

大きな個体の背周り計測は約83ミリほどです。

100円硬貨との比較です。完品一体に加え、頭部のみの部分化石一体がセットになった、貴重なクロタロセファルスの群集化石です。

価格:¥17,000
商品ID:tr1373
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Lhandar Formation, Atchana, Morocco
サイズ:本体カーブ計測8.3cm 母岩含め全体6.5cm×5.7cm×高5.5cm
商品説明:なんとダブル!完品+頭部のみの部分化石、合計二体のクロタロセファルス(Crotalocephalus gibbus)が揃った、極めて珍しい群集化石
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