

こちらは、モロッコ・タフロウトのデボン紀前期の地層から採集された、ポロスクテラムの化石です。スクテラムといえば、この特徴的な扇状の尾部です。同じような尾部を持つ三葉虫として、パラレジュルスがありますが、スクテラムのグループはより平板で、深い溝が刻まれているのが特徴です。まさに、扇子のような形をしています。

ポロスクテラムのポロはギリシャ語で「孔(あな)」を意味します。全体的に小さな凹凸が見られるのが属名の由来と考えられますが、命名者による語源注記などは見当たらず、はっきりとは分かりません。ちなみに、「スクテラム」はラテン語で「小さな盾」を意味します。まさに、この特徴的な尾板のことを意味しているのでしょう。またポロスクテラムのほうがスクテラムに比べると、やや古い時代に登場します。

まさに「盾」のような形をしています。

頭部を正面から撮影しました。ファコプス類などと比べると、眼が小さく発達していません。頬棘も同様に未発達で、全体的に、体高が低く、薄く平板状の体躯を持っています。

胸部体節は10節程度で、ご覧のように非常に柔軟性があります。

右側側部です。胸部体節は縁部にかけて側棘(フリル)化しており、1本ずつ丁寧にクリーニングされています。

遠目で見ると、凹凸がより明瞭で、本当に扇子のようです。

裏面は平らにカットされており、平置き時に安定します。


本体カーブ計測で約42ミリほどあります。細部まで精緻にクリーニングされた上質な逸品です。

価格:¥22,000
商品ID:tr1367
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Tafilalet, Morocco
サイズ:本体カーブ計測4.2cm 母岩含め全体8.8cm×7cm×高4.5cm
商品説明:細部まで精緻にクリーニングされた上質な逸品!モロッコ産デボン紀前期の三葉虫・ポロスクテラム (Poroscutellum)
Lhandar Formation
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