

こちらはモロッコ産のデボン紀の三葉虫、ペディノパリオプス(Pedinopariops)です。カーブ計測で77ミリを超える、かなりの大型個体です。状態の良いものを厳選した、一級品です。

ペディノパリオプス(Pedinopariops)は、ファコプス類の典型的な特徴を持つ三葉虫です。深い体節の凹凸や、細かく連続した隆起列、厚みのある外骨格(クチクラ)を備えており、体や尾を内側に丸めることができました。

ペディノパリオプス(Pedinopariops)が繁栄したデボン紀中期は、「魚の時代」と呼ばれるほど海洋生物が繁栄し、多様化した時代でした。無脊椎動物も大きく栄え、三葉虫も高度に分化していった時代です。ファコプス類はその代表格で、それまで比較的平板だった三葉虫が、写真のように体高を持ち、より立体的な形態へと変化していきました。
側部にはフリル状で柔軟な側棘を備え、大きな複眼を持っています。

ファコプス類は写真のように特徴的な複眼を持っていました。多数の独立したカルサイトでできていたレンズが規則正しく並んでおり、動くものを素早く捉えることができたと言われています。こちらの個体もレンズレベルで保存されており、粒状のレンズ構造を確認することができます。

外骨格には細かな凹凸や隆起が見られます。こちらの個体はモロッコの専門工房でクリーニングされた上質品で、精密にクリーニングされ、側棘の立体構造が美しく際立っています。

素直なポーズで、ねじれなどはありません。左右対称の美しい標本です。

三葉虫のコレクション品としての価値は、そのクリーニング精度によって大きく変化します。モロッコの専門工房では、数十年前と比べて技術が飛躍的に向上しており、特に精密なサンドブラスターを用いるようになってからは、芸術品のような仕上がりの標本も登場しています。こちらの標本は、ベテラン職人による丁寧な仕事が施された上質品です。

大きく張り出した頭鞍部と、よく発達した右眼。

どちらの面も丁寧に、隅々までクリーニングされています。

非常に特徴的な丸まった尾部。表面には小さな凹凸がしっかりと保存されています。こうした細部にこそ、高度なクリーニング技術が反映されています。

胸部体節を真上から撮影しました。どれほど精緻に仕上げられているか、お分かりいただけると思います。

裏面です。フラットにカットされていますので、平置き時の安定感は十分です。

斜め後ろから撮影しました。この仕上がりは、見事というほかありません。

カーブ計測で約77ミリに達する、大型のペディノパリオプス(Pedinopariops)です。

100円硬貨との比較です。数値以上に、初見で思わず「大きい!」と感じられるサイズです。大きさに加え、全体の輪郭の露出や、表面のディテールなど、実に見どころの多い標本です。

価格:¥17,000
商品ID:tr1364
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Jebel Mrakib, Morocco
サイズ:本体カーブ計測7.7cm 母岩含め全体7.2cm×6.6cm×高4.4cm
商品説明:大型!保存状態も大変良好、特に尾部のクリーニングは必見です!モロッコ産三葉虫、ペディノパリオプス(Pedinopariops)の上質化石発掘体験キット
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