

こちらは、モロッコのデボン紀前期〜中期の地層から採集された、三葉虫ホラルドプスの良質個体です。

ホラルドプスは、主に北アフリカおよび西ヨーロッパを中心に産出する三葉虫で、現在入手できる標本のほとんどはモロッコ産です。モロッコは世界有数の化石産地として知られ、古生代から中生代にかけて多様な化石が発見されています。
本個体は、モロッコ南東部のジベル・オウファテン(Djebel Oufatène)にて採集されたもので、ホラルドプスの主要産地として知られる地域です。
モロッコの産地については、コラム「モロッコ5大化石産地をご紹介:時を超えた自然の遺産」を御覧ください。

ホラルドプスは、比較的平坦な体形を持ち、頭部には長い頬トゲが備わっています。

その長く立派な頬トゲを中心に撮影しました。また、ファコプス目に属するホラルドプスは、上方に大きく突出した複眼を持ち、その内部は多数の小さなレンズで構成されています。
複眼は現生の昆虫にも見られる視覚構造で、4億年以上前から受け継がれてきた、堅牢性の高い仕組みです。解像度こそ高くないものの、動体の検知に優れており、素早く動く対象を捉えるのに適していたと考えられています。
この大きな目で、迫りくる天敵を素早く察知していたのでしょう。

反対側の頬トゲもご覧のとおり完全に保存されており、複眼のレンズも一部残存しています。

そして、ホラルドプスといえば、このフリルのように並ぶ側棘です。

海底の砂地を乗り越えていくかのような、生き生きとしたポーズが魅力的です。

こちらの個体は、モロッコの専門工房にて熟練職人の手でクリーニングが施された一級品です。その精緻な保存状態にぜひご注目ください。

裏面です。ほぼフラットにカットされており、平置きでも安定します。やや接地面は狭いものの、安定性に問題はありません。

安定した技術で、丁寧に仕上げられています。

左右約6センチの母岩に、背面弧長約56ミリのホラルドプスが載っています。

100円硬貨との比較です。ハイレベルなクリーニングが施された、上質なホラルドプスです。

価格:
商品ID:tr1359
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Djebel Oufaten, Morocco
サイズ:本体カーブ計測5.9cm 母岩含め全体5.6cm×3.4cm×高4.2cm
商品説明:上質品!ハイレベルなクリーニングが施された、モロッコ産三葉虫ホラルドプス(Hollardops)
この商品は売却済みです。
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