

さあ、コレクター間で非常に高い人気を誇る三葉虫が登場です。体節中腹部から長く伸びる棘で知られるキファスピスの「極上個体」。モロッコの専門工房によるハイクラス標本で、これほど精緻なクリーニングが施されたものは、もはや「作品」と呼ぶにふさわしい逸品です。

キファスピスはデボン紀の三葉虫の中でも、少し時代が新しい進化したタイプです。コンパクトなボディに、大きく膨らんだ球状の頭鞍部を持ち、非常に長い頬棘、そして、シンボルとも言える、中央から伸びた長い棘が特徴的です。
この最も長い棘は折れやすいのですが、本標本では、それを考慮して、母岩に埋まった状態で安定していますので、ご心配には及びません。

三葉虫は海底に潜んでいた生物ですが、キファスピスは、まるで空を飛んでいたかのような、軽快さを感じさせます。どの三葉虫とも似ていない独特のフォルムが、多くのコレクターを惹き付けてやみません。

この角度で見ると、本当に、空を飛んでいるかのよう。特徴的な球状の頭鞍部が前方に反り出し、今にも飛び出しそうな迫力があります。

優雅な後方の棘が、より美しく印象的に見えるようクリーニングされていますが、それでいて、母岩にしっかり固定されているため、こうしたスパイニー形の三葉虫につきまとう破損リスクがなく、本当によく考えられた逸品だと感じます。

それにしても、この長い棘は何のために使われたのでしょう……。単なるディスプレイなのか、それとも具体的な用途があったのか、今となっては知るよしもありません。

このボールと言ってよいほど丸みを帯びた頭鞍部ですが、コレクター界隈では「小さなヘルメット」と呼ばれています。

こうしてみると、全身を武装して身を守っているようにも見えます。デボン紀も後期となると、三葉虫にとって恐ろしい天敵もますます数を増してきたでしょうから、こうした棘を多数生やした三葉虫の登場も頷けます。

真正面から撮影しました。頭鞍の左右の突起は眼です。頭鞍部はこの眼を守るための防御壁のような役割があったのかもしれませんね。

背面から撮影しました。

本体底はこのようになっています。繊細なキファスピスを安定的に保持するために、平らにカットされています。

約9センチ弱の母岩に、カーブ計測で約65ミリのキファスピスが中央に鎮座しています。

100円硬貨との比較写真です。繊細かつ華麗で美しく、見る者を魅了してやまない、大人気の三葉虫キファスピス。その極上個体です。折れやすい、繊細な棘が母岩にしっかりと保持されている点にもご注目ください。



価格:
商品ID:tr1354
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Lhandar Formation, Atchana, Morocco
サイズ:本体カーブ計測6.5cm 母岩含め全体8.9cm×4.4cm×高5.7cm
商品説明:三葉虫コレクター必見の極上品!繊細かつ華麗で美しく、見るものを魅了してやまない、大人気三葉虫、キファスピス(Cyphaspis)の極上個体。繊細な棘が母岩に保持されている点にもご注目!
この商品は売却済みです。
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