ヘソの中心まで欠損することなく保存されています。ヘソまで回転を追っていくと目が回りそうです。
本標本の面白いところは、母岩が残されている点です。ここからさらに、クリーニングを進めている楽しみが残されています。もちろんこのまま産状を楽しむのもアリです。
母岩も黄鉄鉱を多く含んでいることが、光沢からお分かりいただけることでしょう。
なぜ母岩も、本体と同様に完全に黄鉄鉱に置換されないのか、と疑問を持った人はいませんか?黄鉄鉱が豊富な環境で堆積しても、必ずしも、すべての成分が黄鉄鉱に置換されるわけではありません。置換されやすい成分とされにくい成分があります。選択的に置換される、というわけです。アンモナイトの殻は、ほぼ100%に近い割合で黄鉄鉱になっています。
クルシロビセラスの肋(ろく)のピッチが細かく、ヘビの蛇腹のような味わいがあります。
美しくもグロテスクな味わいが良いですね。
ヘソの左横に別のアンモナイトのネガ側のヘソがあります。クルシロビセラスはよく群集となって発見されます。
クルシロビセラスらしい、ヘビのとぐろのような迫力のある巻き方です。このように比較的均等に巻いていく巻き方を、「ゆる」巻きと言います。一方で、アンモライト等に代表されるプラセンチセラス科のアンモナイトの巻き方は、「密」巻きになります。詳しくはコラム「正常巻きアンモナイトの巻き方 ~密巻きとゆる巻き~」を御覧ください。
写真左側の膨らんでいる部分は、他の黄鉄鉱アンモナイトのネガ側の化石です。ヘソの型が取られた形になっています。
ちょうど100円玉と同サイズです。クルシロビセラスとしては比較的大きなサイズです。
両面ともに非常に保存状態がよく、黄鉄鉱アンモナイトらしい金属光沢を帯びています。ここから更にクリーニングをすすめる楽しみも残されています。
価格:
商品ID:an1169
時代:中生代ジュラ紀(1億9500万 -- 1億3500万年前)
産地:Dorset England
サイズ:直径2.5cm
商品説明:イングランド産黄鉄鉱アンモナイト、クルシロビセラス。
この商品は売却済みです。
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