こちらは米国ユタ州産のカンブリア紀の三葉虫、ペロノプシスです。ここ1ヶ月ほど、人気を博しています。
これが三葉虫?と思った方も多いハズ。そうなんです、これ「も」三葉虫なのです。三葉虫といえば、ごく初期に眼を獲得した生物として知られています。ところが、このペロノプシスを含むアグノスタス目(もく)の三葉虫は眼を持っていません。
またご覧のようにとても小さい。三葉虫といえば小さくとも2,3センチはあるものですが、ペロノプシスの大半は1センチ以下なのです。1センチもあれば大型といっていいかもしれません。ちなみに、こちらの個体は7ミリほどです。
母岩の裏面です。
ところで、こちらの個体は米国ユタ州のウィーラー層から採集されたと申しました。ウィーラー頁岩といえば、化石コレクターならばおなじみと言っても良い産地ですね。カンブリア紀の多種多様な生物が採集されます。その一部はとてもレアで化石コレクターを虜にしています。カンブリア紀の生物はその途中で絶滅して、現世生物とは全く関わりがないものが少なくありません。ゆえに、我々、現代人にとっては奇々怪々な姿に映るのでしょう。このペロノプシスもカンブリア紀中期に突如として現れ、しばらくして姿を消しました。その後、似たような外観を持つ生物は登場していません。
面白いのは、同時期の世界各地の地層から採集されていることです。当時は結構メジャーな存在だったのかもしれませんね。カンブリア紀の生物は、神様のいたずらなのか?と思わせるほど不思議な生物が多数存在します。化石コレクターにとってはたまらない時代区分かもしれませんね。
もっともペロノプシスを三葉虫と分類するべきではないとする研究者もいますので、一風変わった存在であることは間違いありません。
100円玉との比較。
価格:
商品ID:tr983
時代:古生代カンブリア紀(5億4200万 -- 5億500万年前)
産地:Wheeler Formation, Millard County, Utah, U.S.A.
サイズ:本体0.7cm 母岩含め全体6.2cm×5.7cm×厚1.7cm
商品説明:カンブリア紀の変わりモノの三葉虫、ペロノプシス(Peronopsis interstrictus)の化石
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