こちらはモロッコ産カンブリア紀の三葉虫、パラドキシデスの化石です。生物史の初期に現れる生物の代表格である三葉虫。その中でも、最初期に登場したのが、こちらのパラドキシデスです。生物らしい生物としては、最古の生物の一つと言って良いかもしれません。極めて古い三葉虫なので、当然のことながら玉数は少なく、コレクション価値は高いです。
こちらの標本は、ネガとポジが揃った、いわゆるネガポジ化石です。ポジとはポジティブサイドの略で、化石そのものを指します。一方で、ネガとはネガティブサイドのことで、化石の型が付いた側を指します。型といっても、ご覧のようにポジ部分が付着しているため、完全に型のみではありません。
こちらはネガティブサイド。
そして、こちらが本体側、ポジティブサイドになります。頭鞍部から左右に伸びる長い一対のトゲ、genal spineが保存されています。このトゲは形や長さは違えど、ほとんど三葉虫が有している構造で、三葉虫のシンボル的なものと言えます。
カンブリア紀の三葉虫は、非常に原始的な構造をしており、体全体の比率として大きな頭鞍部を持っています。
そして、細かな体節を持っていますが、デボン紀の三葉虫のような丸まった防御姿勢をとった個体がほとんどないことから、丸まる機能は持っていなかったと思われます。まだ、天敵と言える存在が、限られていたため、身を守る必要性に迫られていなかったのかもしれませんね。
また、ごく初期の三葉虫の共通点として、ご覧のように尾板が非常に小さいことが挙げられます。ほとんど無いといってもいいかもしれない。
こちらは裏側です。
ネガとポジが揃っています。
100円玉との比較。いずれも保存状態は上々です。
価格:
商品ID:tr964
時代:古生代カンブリア紀(5億4200万 -- 5億500万年前)
産地:Morocco
サイズ:本体直線距離6.8cm 母岩含め全体(ネガポジ合わせて)10.5cm×8.7cm×厚3.8cm
商品説明:最初期の三葉虫の一つ、カンブリア紀の三葉虫、パラドキシデス(Paradoxides)のネガポジ化石
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