こちらは、かつてファコプス・ラナ(Phacops rana)の名前で愛されていた人気の三葉虫、エルドレドゲオプス・ラナ(Eldredgeops rana)です。現在でもファコプス・ラナの名前のほうがよく知られていますが、本標本はエルドレドゲオプスとして紹介していきます。
ファコプスからエルドレドゲオプスに属名が変更されたからと言っても、目(Order)レベルの分類では、ファコプスであることに変わりはありません。属レベルで、新カテゴリーが創設され、このラナがそこに入ったというわけです。新分類を行ったのは、ファコプスを研究していた古生物学者のNale Eldredge氏。彼の名が、新属名に付いています。
なぜ、新分類がなされたのか、について簡単にお話します。北アメリカでは、ファコプス目はデボン紀中期の大きな環境変動によって居なくなりました。その後、しばらくして、北アメリカにモロッコからファコプス目の三葉虫が、渡ってきました。したがって、それ以降(デボン紀後期)に北米の棲息しているファコプス目は別のグループとして捉えられるべき、ということ、また若干の形態的特徴の変化も見られるといった背景があるようです。実はこの属の改名は、1990年に行われたものですが、コレクター間では、あまり浸透していないかもしれません。
極めて一般的なファコプス目の三葉虫のフォルムです。
頭部。ファコプス目の三葉虫といえば複眼。よく見て取れます。
セグメントの保存状態も上々。
小さな尾板。
100円玉との比較。米国ニューヨーク産三葉虫エルドレドゲオプス・ラナ(Eldredgeops rana)です。
価格:
商品ID:tr681
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:New York, U.S.A.
サイズ:三葉虫本体カーブ計測4.2cm 母岩含め全体9.3cm×7.3cm×厚1.2cm
商品説明:Wanakah shale Formation
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