こちらは何の化石かお分かりでしょうか?
全体像をご覧いただきましょう。タイヤ痕のような模様が見て取れますね。
じつはこれ、三葉虫の這い跡とされる化石、クルジアナなのです。こういった本体ではなく、生物の生きた痕跡が化石となったものを生痕(せいこん)化石と言います。こういった足跡の化石のほか、糞の化石などが代表的な生痕化石です。
三葉虫が化石として残される部分は外殻のみです。ゆえに、その軟体部がいったいどのような見た目だったのかは、想像の域を出ません。現世の甲殻類のシャコのような生き物だったとすれば、多数の足を持ち、それを交互に動かすことで前進、後進したと考えられます。その場合、このように二列の多数の連続した足跡になるだろうと推察されます。三葉虫化石の世界では、これをもって三葉虫の這い跡、クルジアナとして認識されているのです。
こちらは裏面です。平にはカットされていませんが、意外にも安定します。通常の扱いでは強度にも問題ありません。ご安心ください。
ダークブラウンの母岩が小さく掘り返されるように二列の断続的な凹凸が散見されます。こうした模様はたびたび発見され、三葉虫の這い跡として認識されているのです。三葉虫がどのような軟体部を有していたのか、推測できる重要な証左の一つです。
側面から撮影。
およそ23センチ弱の母岩に、直進、緩やかなカーブを描く、三葉虫の這い跡が確認される生痕化石です。
価格:
商品ID:tr1081
時代:古生代オルドビス紀(5億500万 -- 4億4600万年前)
産地:Zagora,Morocco
サイズ:母岩含め全体22.4cm×8.5cm×厚2.7cm
商品説明:直進と緩やかなカーブを描く、二列の凹凸、これが三葉虫の這い跡とされる、クルジアナ(Cruziana)
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