こちらは白亜紀の海生爬虫類、モササウルスの顎のセクションの化石です。モササウルスは当時の海の食物連鎖の頂点に君臨していた生物で、非常に獰猛な食性から「海のティラノサウルス」と言われます。アンモナイトの殻などにモササウルスの噛み跡などが残っていることから、堅い殻でも容易に噛み潰すことができたと考えられます。
この歯化石を見れば、それも納得できますね。顎骨には非常に太く長い歯が多数並んでいます。
それぞれの歯化石の保存状態も良好です。
歯一つひとつに注目してみましょう。表面のエナメル質が保存されていて、美しい光沢が備わっています。
全体をご確認いただきましょう。一部のセクションをまるごと取り出し、石膏で固めてあります。一定程度大きい化石はこのようにスラブとして固められ、破損を防ぎ運搬しやすくします。
背面から見ると、このような感じ。白い部分は石膏です。「石膏ジャケット」という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。化石の大型セクションを石膏で固めたものをそのように表現します。
顎骨も明瞭に保存されています。化石は堆積時の圧力で平板になる傾向にあります。一部の上級プリパレーターは、石膏ジャケットから各部位を取り出し、クリーニングした上で、立体的に組み直すことができます。博物館等で立体的に復元されている標本の大半は、当初、このような石膏ジャケットで運搬され、時間をかけて3D化されていきます。
モササウルスの捕食対象は前述のアンモナイトだけでなく、より小さな海生爬虫類にも及んだと考えられています。この歯であれば、どんな生物もターゲットになりえたでしょう。
やや斜めから撮影。最厚部は9センチ超え。平板ではあるものの、各部立体性を残しています。石膏ジャケットならではの味わいがあります。
50センチ以上もある、非常に立派な標本です。歯1本がいかに大きいか、お分かりいただけることでしょう。
100円玉との比較。サイズからいっても間違いなく成体のモササウルスのジョーセクションと推察します。
価格:
商品ID:ot2939
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Morocco
サイズ:母岩含め全体53cm×34cm×厚9.5cm 11kg
商品説明:貴殿のコレクションの中央に据えていただきたく!50センチオーバー!希少なモササウルス(Mosasaurus)のジョーセクションの化石
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