こちらはバルト海産の琥珀です。内部に虫が内包されています。基質の透明度は極めて高く、ライトをあてると虫が浮かび上がります。
虫を観察するにはぜひルーペをお使い下さい。肉眼で見るのとは全く違う世界を堪能できます。琥珀は針葉樹の樹脂が化石になったものです。樹脂の原料は樹液。あのツーンとした刺激臭のある粘性の液体です。虫は樹液を好みます。クヌギの木にコガネムシやカブトムシ、クワガタムシ、蛾などが群がっている様子が思い出されますね。小さく脚力の弱い虫は樹液に足を取られ、そのまま内部に取り込まれて化石になることがあります。こちらの琥珀はその好例です。
バルト海は琥珀の世界的な産地として知られています。琥珀の世界生産量の実に8割以上がバルト海周辺国から採集されているという統計があるほどです。バルト海はおよそ4000万年前から3000万年前には、広大な森林でした。当時自生していた針葉樹が現在、バルト海の地下に化石、つまり琥珀として眠っているのです。嵐などで、海水が大きく巻き上げられると、琥珀も海岸に打ち上げられます。
人類はおろか類人猿さえも誕生していなかった時代の琥珀に閉じ込められた当時の虫たち。こんなにロマンあふれる化石がほかにあるでしょうか。
ぜひ高倍率のルーペを使ってご覧いただくことをおすすめします。
ルーペでうまく虫を捉えることができれば、こんな姿を目にすることができます。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
100円玉との比較。後方よりライトをあてて撮影した一枚。
価格:
商品ID:ot2637
時代:新生代第三紀(6600万--260万年前)
産地:Baltic Sea
サイズ:1.7cm×1.1cm×厚0.5cm
商品説明:カメムシ目の虫を内包したバルト海産虫入り琥珀(Amber)
この商品は売却済みです。
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