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ビッグサイズ！オリーブグリーンに輝くカンラン石が存在する、極めて上質なケニア産のパラサイト隕石（本体防錆処理済み）/Unknown 化石セブンスマホ専用サイト

こちらはケニア産のパラサイト隕石です。人気のアイテム。黄色に輝くカンラン石と鉄とニッケルからなる合金からなる美しい模様が特徴の隕石です。石と鉄がほぼ半分ずつ含まれていることから、石鉄隕石（せきてついんせき）として分類されます。隕石の大分類には、石鉄隕石のほか、鉄からなる鉄隕石、石からなる石質隕石の３種類があります。鉄とニッケルの合金の量で分類されると考えるとわかりやすいでしょう。石鉄隕石は地表で発見される隕石のなかで最も少ないとされ、全体のわずか１％未満と考えられています。また、石鉄隕石のなかの代表的な隕石であるパラサイトは、この美しい模様から世界でもっとも美しい隕石と評されます。

後方よりライトをあてると、カンラン石が黄金色に輝きます。写真左上は緑色であることがお分かりでしょうか。オリーブグリーンを呈するカンラン石は非常にフレッシュで、保存状態が良いことの証とされます。隕石が地表に落下して、ダメージをあまり受けていないことの証左とも言ええます。隕石は地球大気圏に突入する際、大部分が溶けてしまい、落下した際にも物理的な強い衝撃を受けます。また落下後は、風雨による風化作用を受けて徐々に傷んでいきます。このようにフレッシュな状態で発見されることはコレクターにとっては幸運と言えます。

こちらの標本は写真左右９１ミリとパラサイト隕石としてはかなり大きな個体です。通常、１０グラムを超えれば「比較的大きい」と表現されるなか、７８グラムもある、極めて立派な標本であります。付属のスタンドを使った展示例。

表面には金属部（鉄ニッケル）が錆びないようにコーティングが施されています。以前は、未加工の標本しかありませんでしたので、コレクターが、シリコンスプレーなどを塗布し、酸素が入り込まないように膜を作るなどのメンテナンスをしていました。コレクターにとって嬉しい一工夫が施されています。

後方よりあえてライトをあたらないように撮影した一枚。この写真を覚えておいてくださいね。

こちらがバックライトを点灯して撮影した一枚。この劇的な変貌を御覧ください。パラサイト隕石最大の特徴と言えるでしょう。保存状態の良いカンラン石がホタルのように煌々と輝きだします。高品位のカンラン石はペリドットという宝石名でも知られています。このカンラン石は宇宙起源です。

ところで、この模様はどのようにできたかご存知でしょうか。この隕石はもともと、火星と木星の中間軌道にある小惑星ベルトに点在する天体（星）の一つだったと考えられています。この隕石に限らず地球に落下する隕石は、小惑星帯から発せられたものと考えられます。その天体のマントルと中心核の境界付近に起源があると考えられています。「起源がある」というのは独特の表現ですが、「隕石がどこから来たか」という意味合いでよく使われます言葉です。石と鉄が両方含まれていることから、珪酸塩鉱物を多数含むマントルと鉄からなる中心核の境界付近の物質が起源だと考えられるのです。天体が他の天体と衝突し、飛び出した物体が高圧高温の環境におかれた後、急冷されると、融点の異なる両者がそれぞれの境界を作りながら固化することで、このような不思議な物体が形成されたというわけです。このような不思議な物体は地球の自然界に存在しません。