魚のウロコのようなゴツゴツとした模様。これは古生代石炭紀に実在した樹木の皮の化石です。いわゆる鱗木(リンボク)の一種ですね。鱗木といえばレピドデンドロンがよく知られていますが、こちらはスティグマリアと呼ばれる属。
一定間隔で区分けされその中央には、丸い独特の模様。現代の樹木の表皮とは明らかに異なる、非常に立体的なパターンです。スティグマリアは、なんと樹高50メートルの超の付く巨大鱗木で、地下に伸びた根は広大なネットワークを張り巡らせていました。
裏面には別のパターンが。どうやら、この地域にはスティグマリアだけでなく、様々な鱗木が同居していたようです。
古代の巨大鱗木は、現世には存在しない植生の一つです。根が異様に発達して茎を強化し、高い樹高を支えていました。現世にも同じ構造を持つ樹はそんざいするものの、これほど巨大な植生は存在しません。
古生代の鱗木群は、古生代にしかない、ユニークな植生なのです。この時代、巨大なのは植生だけではありません。昆虫が巨大化したことでも知られています。翼長70cmにも達したとされるゴキブリトンボこと、メガネウラなどが棲息していたのもこの時代です。石炭紀が古生代ファンを引きつけるのは、恐竜時代とは一味も二味も異なる世界がそこに広がっているからでしょう。
石炭紀といえば、石炭の原料となった植生が存在していた時代。まさに、こういった鱗木が石炭の主原料となりました。コラム「産業革命の原動力となったのは石炭紀に大発展したあの植物」も合わせて御覧ください。
12.6cm×8cm
一番厚いとことで4cm弱。
このあたり、非常に特徴的なパターンが残されています。
100円玉との比較。石炭紀の鱗木の仲間は化石コレクションのなかでも相当マニアックな部類。一度、アナザーワールドを覗いてみてはいかがでしょう?
価格:
商品ID:ot1203
時代:古生代石炭紀(3億6700万 -- 2億8900万年前)
産地:Germany
サイズ:12.6cm×8cm×厚3.8cm
商品説明:マニアックシリーズ、古代の巨大樹木の化石、スティグマリア(Stigmaria)
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