こちらは、もっとも原始的な頭足類の一つ、オウムガイの化石です。オウムガイは現世にも棲息しています。地球規模の生物絶滅の危機を何度も切り抜けていた、フェニックスのような生物です。いわゆる生きた化石の代表例として知られています。
オウムガイの特徴の一つとして、非常にシンプルな縫合線があります。縫合線とは殻の表面を磨くと、現れる模様のことで、内部の小部屋の壁(仕切り)が外部に現れたものです。
厚い壁で仕切られただけのシンプルな構造であることが分かります。オウムガイよりあとに出現したアンモナイトの縫合線はグロテスクなまでに複雑です。比較すると、その違いに驚きます。これは軽量化と強度向上の結果と言われていますが、結果として、現世まで生き残っているのが、シンプルな構造のオウムガイのほうなのですから、面白いですね。大絶滅というのはもっと大きなオーダーで選別が進むのでしょうね。
さて、オウムガイのもう一つの分かりやすい特徴が、この球体のような形。
横から見ると、わりと平べったく見えますよね。その観点ではアンモナイトとそう変わりません。
ところが、斜めから見るとこの厚み。慣れてくると、ひと目で違いに気づくようになります。
100円玉との比較。典型的なオウムガイの化石です。
価格:
商品ID:an1725
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Madagascar
サイズ:本体直径5.8cm 厚3.6cm
商品説明:何度でも地球規模の大絶滅を乗り越えた、不死鳥のごとき生物、オウムガイ(Nautilus)の化石
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