鉱物コレクターに人気のビスマス結晶をご紹介いたします。この不思議なフォルムと虹色の秘密を紐解きます。
ビスマスは、原子番号83番の元素です。本来は銀色ですが、一旦溶かされて固化する際に、このような不思議な形に結晶化します。ビスマスは「溶けやすい」の意から名付けられており、事実、融点は273度に過ぎません。容易に、液体になるため、再結晶しやすい鉱物と言えます。
まず、なぜこのような形になるのか、という疑問について解説します。ビスマスの結晶系は、三方晶系(少し歪な立方体状の形)です。したがって、このような立方体が連結したような形になります。結晶系を理解するには、雪の結晶を思い浮かべるといいかもしれません。雪は六角形の結晶を成します。同様に多くの化合物は結晶化(液体になった後に固化する時に起こる)するとき、一定の成長方向を持ちます。
ダンジョンのようですね。
次に、美しい色の謎を解き明かしていきましょう。人工的に付けたもの?いいえ、違います。ビスマスが結晶化する時に、表面が酸化し、薄い膜ができます。この酸化膜が虹色を発生させるのです。冷却の速度等により、色の付き方や発生の度合いが変化します。自然の成せる技なのです。このような干渉色について、 コラム「光るアンモナイトはなぜ「光る」のか?」でも解説していますので、ぜひご一読下さい。
難しい話はここまで。いろいろな角度から撮影しましたので、幻想的なビスマスワールドをお楽しみ下さい。
100円玉との比較。いかがだったでしょうか。鉱物コレクターのみならず、多くの人がビスマス結晶に魅了されるのがお分かりいただけたのではないでしょうか。表面の酸化膜が呈する色は、アンモナイトのイリデッセンス(iridescence)と同様に、光の加減や方向、質などによって万華鏡のように変化します。階段状の形がその色の変化をより一層幻想的にしています。是非一度、お手元で御覧ください。
価格:
商品ID:ot917
時代:
産地:
サイズ:5.5cm×3cm×2cm
商品説明:不思議な結晶成長と干渉色でコレクターを魅了するビスマス結晶
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