今回は、非常に珍しいドルドンの奥歯の歯化石をご紹介します。ドルドンといえば、新生代を代表する海の支配者、バシロサウルス科の生物としてよく知られています。名前の意味(槍のような歯)の通り、鋭い歯化石を持っており、現世のシャチを一回り大きくしたような巨大な水棲哺乳類でした。
この特徴的な歯化石の形を御覧ください。ドルドンは前時代の海の覇者であるモササウルスと多くの点で共通点がありますが、異歯性を持っているという点で大きく違います。異歯性とは、文字通り、一個体で、部位によって歯の形が違うことを言いますが、爬虫類にはあまり見られない特徴です。哺乳類であるドルドンとモササウルスのグループの決定的な違いの一つと言えるでしょう。
大きな歯根。歯茎の中に埋まっていた部分です。
異歯性の話題に戻りますと、ドルドンの歯化石は、前歯、ミドルセクション、奥歯によって形が異なります。このあたりは、このページの下部にある、リンク「コラム:新生代の海の支配者、バシロサウルス科(古代クジラ)の生物は、前時代の支配者と何がちがうのか?」に詳しく書いておりますので、よろしければ、リンクをクリックして、コラムをお読みいただければと思います。
さて、本標本は、欠損した部分がない、非常に良質の標本です。また形から奥歯と考えられます。奥歯は余り見かけることがないレアな部位です。
ミドルセクションの歯化石とやや形が似ていますが、ギザギザの鋸状の部分の方向性や形が異なっています。
100円玉との比較。長い辺に沿って10cm近くある非常に大きな歯化石です。欠損がなく、保存状態も大変良好です。古代の恐ろしい原始クジラの非常に良質の歯化石です。前歯といっしょにコレクションすれば、異歯性を楽しむことができます。
価格:
商品ID:ot876
時代:新生代(6600万年前 -- 現在)
産地:Morocco
サイズ:長い辺に沿って9.8cm
商品説明:非常に珍しいドルドン(原始クジラ)の奥歯の化石
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