歯根付きのカルカロドントサウルスの歯化石です。幼体の歯化石と思われます。
この歯化石の特徴は、何と言っても、歯根付きであること。歯根とは、歯茎の中に埋もれている部分で、歯冠とは、歯茎から外に出ている部分と考えてください。写真の右四分の一が歯冠で、左四分の三が歯根です。歯根と歯冠の詳細については、コラム「歯根と歯冠とは? 恐竜の歯を学ぼう」を御覧ください。
こちらが歯冠です。2cm程度。幼体の歯化石と思われます。
化石として発見される歯化石の大半は歯根がありません。そういった歯を脱落歯と呼ぶことがあります。闘争の最中、噛み付いた時の圧力に耐えきれず、歯冠が折れてしまうのです。一方で歯根から抜けることは珍しいので、歯根付きの歯化石は死に絶えた後、最後まで付いていた歯と考えることができるかもしれません。恐竜の歯化石は、われわれ哺乳類と違い、デンタルバッテリーという特殊な構造を持っており、何度でも生え変わりますので、折れてもすぐに生えてきました。
肉食恐竜の歯根によく観察される独特の凹み。この凹みのおかげで、しっかりと歯根に固着できていたのでしょうか。
100円玉との比較。歯冠だけのサイズ(2cm程度)から幼体の歯化石だと推察されます。歯根付きの歯化石は大変珍しく、死に絶えた後に最後まで付いていた可能性があります。この歯の主は、同地域で覇権を争っていたスピノサウルスの餌食になってしまったのでしょうか。それとも餓死してしまったのでしょうか。想像は尽きません。
価格:
商品ID:di921
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Morocco
サイズ:ロングカーブ計測8.5cm
商品説明:希少!歯根付きのカルカロドントサウルスの歯化石
この商品は売却済みです。
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