Judith river formation産のティラノサウルス科の歯化石です。同層では、ダスプレトサウルス、アルバートサウルス、ゴルゴサウルスの3種のティラノサウルス科の恐竜が発掘されているため、本種もいずれかの歯化石となります。便宜上、ダスプレトサウルスとしてジャンル分けをしましたが、3種のうち、いずれかまでははっきり分かっていません。3種のうち最大の種はダスプレトサウルスですが、本標本はロングカーブ42mmといずれの種の歯化石である可能性もあります。
御覧ください。正面からでもすぐに分かるこのボリューム。ロングカーブ計測42mmですから決して短いわけではないのですが、短く感じることでしょう。それはこの歯化石の厚みによる視覚効果です。
近づいて撮影しても、これほどのエナメル質を保持しています。手のひらに収まった本標本を肉眼でみると、実に美しくジェムのように感じられます。
美しく黒光りします。
エナメルパターンがしっかり残されています。先端部分の摩耗痕はいわゆるかみ合わせの痕と呼ばれるもの。顎の開閉により、歯の先端が擦れて、なめらかな摩耗痕が生まれる、という説があります。
両面ともに、本当にジェムのような輝きを放ちます。エナメル質の保存状態が格別に優れていなければ、これほど綺麗には光沢を持ちません。
そして、この歯化石がティラノサウルス科(本層におけるティラノサウルス科とは、すなわちダスプレトサウルス、アルバートサウルス、ゴルゴサウルスのいずれか)の歯化石である証左がこちら。そう、この真円に近い大円形のルート断面。他の獣脚類の歯化石とは明らかに異なる、分厚いルート。
何度もご覧いただきたいジェムのようなエナメル質。ため息が出ます。
先端の摩耗が一定方向に砥石で削られたようになっていることがお分かりいただけるでしょうか。非常に鋭く、かつなめらかな摩耗痕なのです。
アウター側のセレーションがいびつに曲がり途中で消えています。これは化石に圧力がかかったことで変形したのではありません。本来持つ構造です。ティラノサウルス科の一部の歯化石にはたびたびこの特徴をもつ歯化石があります。すべての部位でこのようなるわけではありません。ティラノサウルス科でも、いわゆるポイントツース等の部位では、このような特徴は全く見受けられません。いわゆる前上顎骨歯の部位ではこのような独特の特徴を持っています。分厚くズングリしている点も、前上顎骨歯の特徴に一致しています。一節によれば前上顎骨歯は獲物を前歯で引っ掛けるために進化したそうです。
非常にナチュラルです。
極太の歯根。実に立派で堂々としています。
分厚く力強い形状。一見短く見えますが、これでもロングカーブ計測で42mm!
ジェムのような味わい。
いかがだったでしょうか。Judith river formation産の分厚いティラノサウルス科の歯化石です。同地層から採集されたため、ダスプレトサウルス、アルバートサウルス、ゴルゴサウルスのいずれかだと推察されます。ティラノサウルス科の歯化石の特徴を備え、力強さと美しさを兼ね備えた、コレクションされるために採集されたような見事な逸品です。
価格:
商品ID:di891
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Judith River Formation, Northern Montana, U.S.A.
サイズ:ロングカーブ計測4.2cm
商品説明:ダスプレトサウルス、アルバートサウルス、ゴルゴサウルスのいずれかの歯化石と推察される、ジェムのような美麗歯化石。分厚いルートにご注目ください。
この商品は売却済みです。
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